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OSの機能

OSはコンピュータ全体を管理するために、さまざまな機能を提供しています。ここでは、ITパスポート試験でよく問われる代表的な機能を見ていきましょう。

ユーザー管理は、コンピュータを「誰が使っているか」を管理する機能です。具体的には、アカウント(ユーザーID)の作成・削除や、パスワードなどによる認証(本人確認)を行います。

たとえば、会社のパソコンでは、社員ごとにアカウントが作られ、ログイン時にパスワードを入力して本人であることを確認します。これにより、他の人のファイルを勝手に見たり変更したりすることを防げます。

ファイル管理は、データをファイルとして保存・整理し、必要なときに読み書きできるようにする機能です。ファイルをフォルダ(ディレクトリ)に分けて管理したり、ファイルごとにアクセス権を設定して「誰が読めるか・書けるか」を制御したりします。

ファイル管理の詳細は、「ファイル管理」のページで詳しく解説します。

入出力管理は、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンターなどの入出力装置とのデータのやり取りを管理する機能です。

アプリケーションが「印刷したい」と依頼すると、OSがプリンターとの通信を仲介し、データを適切な形式でプリンターに送ります。複数のアプリケーションから同時に印刷要求があった場合も、OSが順番を調整して処理します。

タスク管理は、コンピュータ上で実行されるプログラム(タスク)の実行を管理する機能です。

現代のOSは、複数のアプリケーションを同時に動かすことができます。たとえば、音楽を聴きながらWebブラウザで調べものをし、さらに文書作成ソフトでレポートを書く、といったことが可能です。この仕組みをマルチタスクと呼びます。

実際には、CPUが複数のタスクを高速に切り替えながら少しずつ処理することで、あたかも同時に動いているように見せています。OSのタスク管理機能が、各タスクにCPUの処理時間を適切に配分しているのです。

試験で出るポイント

マルチタスクとは「複数のプログラムを見かけ上同時に実行する仕組み」です。CPUが実際に同時に処理しているのではなく、高速に切り替えている点を押さえておきましょう。

メモリ管理は、コンピュータのメインメモリ(主記憶装置)の使い方を管理する機能です。

アプリケーションを起動すると、そのプログラムやデータがメモリに読み込まれます。複数のアプリケーションを同時に実行する場合、OSはメモリの空き領域を管理し、各アプリケーションに必要な分のメモリを割り当てます。アプリケーションが終了すると、使っていたメモリ領域を解放して再利用できるようにします。

メモリ管理に関連して、特に試験で頻出するのが仮想記憶仮想メモリ)の仕組みです。

コンピュータに搭載されているメインメモリの容量には限りがあります。多くのアプリケーションを同時に開くと、メモリが足りなくなることがあります。この問題を解決するのが仮想記憶です。

仮想記憶とは、ハードディスクやSSDなどの補助記憶装置の一部をメインメモリの代わりとして使い、実際のメモリ容量よりも大きなメモリ空間を利用できるようにする仕組みです。

しばらく使われていないデータをメモリから補助記憶装置に退避させ、必要になったら再びメモリに読み込みます。この入れ替え操作をスワッピングと呼びます。

仮想記憶(仮想メモリ)の仕組み — メインメモリと補助記憶装置間のスワップイン・スワップアウトにより仮想記憶空間を実現する図

試験で出るポイント

仮想記憶は「メモリ容量が無限になる仕組み」ではありません。補助記憶装置を活用して見かけ上のメモリ空間を広げる仕組みです。補助記憶装置はメインメモリよりも読み書き速度が遅いため、スワッピングが頻繁に発生すると処理速度は大幅に低下します。

仮想記憶を使っていても、メモリが極端に不足すると深刻な問題が発生します。それがスラッシングです。

スラッシングとは、メモリ不足によりスワッピングが頻繁に発生し、CPUがデータの入れ替え作業にほとんどの時間を費やしてしまう状態です。本来の処理がほとんど進まなくなり、コンピュータが極端に遅くなります。

スラッシングは、たとえば多くのアプリケーションを同時に開きすぎたときに起こりやすくなります。パソコンが急に重くなり、ハードディスクのアクセスランプが点灯し続けるような状態は、スラッシングが発生している可能性があります。

スラッシングを防ぐには、不要なアプリケーションを閉じてメモリの使用量を減らすか、メモリを増設して物理的な容量を増やすことが有効です。

試験で出るポイント

スラッシングの発生条件を問う問題がよく出ます。「メモリ不足 → スワッピングの多発 → CPU がデータ入れ替えに時間を取られる → 処理速度が極端に低下」という因果関係をしっかり理解しておきましょう。

機能役割具体例
ユーザー管理利用者のアカウント・認証を管理ログイン、パスワード認証
ファイル管理ファイルの保存・整理・アクセス権を管理フォルダ分け、読み取り専用設定
入出力管理入出力装置とのデータのやり取りを管理印刷指示、キーボード入力の処理
タスク管理プログラムの実行を管理(マルチタスク)複数アプリの同時実行
メモリ管理メインメモリの割り当て・解放を管理アプリ起動時のメモリ確保

過去問に挑戦

Q. 仮想記憶を利用したコンピュータで,主記憶と補助記憶の間で内容の入替えが頻繁に行われていることが原因で処理性能が低下していることが分かった。この処理性能が低下している原因を除去する対策として,最も適切なものはどれか。ここで,このコンピュータの補助記憶装置は1台だけである。

  • ア 演算能力の高いCPUと交換する。
  • イ 仮想記憶の容量を増やす。
  • ウ 主記憶装置の容量を増やす。
  • エ 補助記憶装置を大きな容量の装置に交換する。
解答(令和2年)

正解: ウ

Q. 多くのファイルの保存や保管のために,複数のファイルを一つにまとめることを何と呼ぶか。

  • ア アーカイブ
  • イ 関係データベース
  • ウ ストライピング
  • エ スワッピング
解答(令和3年)

正解: ア

Q. OSの仮想記憶方式に関する次の記述中の a〜c に入れる字句の適切な組合せはどれか。

プログラムの実行時に,コンピュータの [ a ] 装置の [ b ] な容量に制約されない,[ c ] なアドレス空間を提供する。

abc
主記憶物理的論理的
主記憶論理的物理的
補助記憶物理的論理的
補助記憶論理的物理的
  • ア 主記憶 / 物理的 / 論理的
  • イ 主記憶 / 論理的 / 物理的
  • ウ 補助記憶 / 物理的 / 論理的
  • エ 補助記憶 / 論理的 / 物理的
解答(令和7年)

正解: ア

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